Q) YahooとGoogleの提携が発表されましたが影響はどうでしょうか?

A)
YahooとGoogleの提携が発表されました。実現時期は未定です。

気になる不確定要素がいくつか残されているので、まずはその点を触れておきます。
モバイル検索は日本独自開発の可能性があり、Googleには移行せず、このまま継続されるかもしれません。
次にリスティングの管理は、上位4件の広告表示や管理画面など、Google AdWordsと違いがあり、その点の詰めを行うのはこれからだと考えられます。
また、ビジネスエクスプレスの売り方や体制、キーワードツールのあり方など、SEO的には気になる点が、まだ明確ではありません。
ただ、大筋として、Yahooの検索結果の自然検索部分とリスティング広告については、Googleの技術が採用される決定のようです。

Yahooの立場にたって、この提携をみた時、時間と労力、不確定要素も含めたコストを考えれば、当然の判断と言えそうです。
すでに米国ではYST(Yahoo! Search Technology)の開発が止まっていますが、その決定スピードに反して、日本市場でのマイクロソフト「Bing」の体制は十分に整っているとは言い難い状況です。過去の提携した実績も考慮して、より不確定要素と混乱が少ない選択をしたと言えそうです。

シェアや視聴率への影響は、過去の経験から見れば、大きく変化することはないでしょう。
ただし、一つだけ、以前の提携時期と大きく違うのは、「検索」の重要性と「Yahoo」「Google」というブランドのメディア=社会への響き具合が、格段に増している点です。
この点が、微妙に影響するかもしれません。

今回の提携は、ほぼすべてのネット広告市場と検索市場を独占する提携で、米国なら認められない組み合わせです。マイクロソフトの出方次第ですが、メディアを通して社会が反応すれば、まだ、この提携がすんなりと進まない余地も残されています。

これまでGoogleは、日本で株式公開や情報公開をしてこなかった関係で、報道に名前が載ることは少なかったのです。しかし、過去のネットレイティングスの視聴率推移を見ると、GoogleのYouTube買収がメディアで取り上げられた時期に、Googleの視聴率がぐぐっと伸びています。
メディアの影響が、一般のユーザーに与える影響、シェアや視聴率に与える影響は無視できません。

この提携が関心を呼び、メディアの報道量が増し、「Google」という言葉とロゴがテレビで連呼されるという事態が発生すれば、シェアに少し影響が出るかもしれません。
もしかすると、Yahooの検索がGoogleになったのに、なぜかGoogleの視聴率が伸びるという奇妙な事態が起こる可能性も残されています。

次にユーザーへの影響ですが、Yahooユーザーへの影響は少ないでしょう
もともと、Yahooユーザーは、トピックス、オークションなども合わせたメディアの利用者です。「検索品質」で、ユーザー行動が変化するということは考えにくいと思われます。

最後に、ウェブビジネスを進める企業への影響は、短期的には現在の順位に応じて、若干の変化があります。それ以上に、長期的には大きな影響があるといえるでしょう。
結論からいえば、ネット市場での信頼を得るために、ユーザーの課題や関心に、まめに対応できるしっかりとした体制を整えた企業が勝ち組になっていきます。

一つは、速報性、リアルタイム性が、検索トラフィックに影響する割合が大きくなります。
Googleは検索ユーザーの関心にできるだけ早く反応する方向で、改良が進められ、その進化は目覚ましいものがあります。
企業にとって、「フロー(ネットユーザーの関心)」情報にどれだけ敏感に対応していくかは、検索結果へ影響を及ぼす重要なポイントになってきます。

もう一つは、特にビッグワードに関して、より高いブランドや信頼のある企業が、有利な傾向が強まるかもしれません。たとえば「自動車保険」などビックワードで検索してYahooとGoogleの違いを見ると、企業のブランドや信頼度が、よりGoogleの結果に反映されているように見えるはずです。

「自動車保険」の検索結果比較例

リンクの品質と検索行動を重視した仕組みが、このような結果につながっているとしたら、ブランドを確立している企業は、自社のブランドを傷つけるような有料リンクの購入などを絶対にしないことが得策です。

専門性と多様性がもう一つのキーワードになります。Googleは、細かなページを大量にインデックスするパワーが格段に大きな検索エンジンです。細かなサイト、小さなブログでも、関心を払ってもらえます。
その際に、テーマ性、専門性、多様性のどれか、あるいは、そのすべてで強みを発揮したサイトが上位に表示されることになります。
小さなサイトは、まだ、競争が激しくないニッチなエリアで専門性を発揮すれば、より多くのトラフィックを集められます。
競争の激しいエリアでは、そのエリアでより多様なキーワードとページボリュームを獲得し、自然なリンクを獲得したサイトが有利になります。
今後は、より細かな検索キーワードを抽出し、対応していく力が求められます。

さらに、Googleの方が、Yahooよりも、有料リンクなど不正なリンクに対して厳しく迅速に対応していく点は、皆様もご存じのとおりです。
有料リンクそのものは、Googleとのいたちごっこで、新しい手段が次々に出て、浮き沈みが激しいまま存在し続けるでしょう。しかし、企業の視点で見ると、ある時点で採用した有料リンクが、次の時期には、機能していない可能性はかなり高くなります。

こういった点を考えると、外部に有料リンク委託するだけで、ネットビジネスを進めるにはリスクと限界があります。その金額を、ユーザーの関心と信頼にすぐ答えられるよう、社内で柔軟に動ける体制を整備する方に費やすべきです。
ソーシャルメディアの本格化も進むと考えれば、ネットとリアルの双方で、ユーザーの信頼と評判を得て、ユーザーの課題に答える体制を整え、組織としての経験を多く積んだ企業が勝利をつかむと言えそうです。

少しわかりやすくデフォルメして言えば、ビッグワードにだけ関心を持ち、内部体制を整えず、外部にまかせっきりで、有料リンクだけに頼る企業は、よい結果が得られないでしょう。
ネットユーザーの行動にアンテナを張り、細かな課題に対応して、ネットユーザーの信頼を得た企業が勝ち組になります。

アクセス解析を通じたユーザー行動の分析、検索キーワードの分析を通じたユーザー要望への対応を徹底し、より多様なユーザーの関心を、サイトに反映していくことがさらに重要になってきます。
私たちアユダンテは、従来から継続しているSEOの取り組みを変える必要性がなくなりました。その点で、この提携を歓迎しています。

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